独立を決めた日のことは、こちらに書きました。妻に「もう辞めて、自分で会社を作ろうと思う」と伝えた日の話です。
ここでは、その経緯そのものではなく、なぜあの順番で動いたかを書きます。
自分の中で、譲らなかった順番が3つあります。
1. 現場を、先に終わらせた
本当は9月に辞めるつもりでした。ところがトラブルが起きて、もう1現場を途中から引き受けることになり、結局5か月延びました。
辞めると言った後の話です。断ることもできたと思います。
でも、それは考えませんでした。辞めると決めた日から、「現場を放り出して辞めた人間」にだけはなりたくなかった。
理由は単純です。そういう人間が、独立して人を雇えるはずがない。今、うちで働いてくれている人たちに同じことをしたら、自分に返ってくる話だと思っています。
2. 有給を、全部使ってから辞めた
現場が終わってから、有給を消化して、3月21日に退職しました。
すぐ辞めることもできました。でも、そうしませんでした。
権利として持っているものを、きちんと使い切ってから区切りをつける。ここでごまかすと、独立してからの自分のやり方も、どこかでごまかす気がしていました。
3. 空白を、1日も作らなかった
退職の翌日、会社を設立しました。
社会保険を切らしたくなかった。理由はそれだけです。かっこいい話ではありません。日を空けると手続きが面倒になる、それを避けただけです。
結果的に、その日は自分の誕生日でした。狙っていません。書類を並べたら、たまたまそうなっていただけです。
順番へのこだわりが、今の会社です
3つとも、大した判断ではないと思われるかもしれません。
でも、現場を終わらせる。権利を使い切る。空白を作らない。このどれも、段取りを飛ばさないという一点で同じです。
高須工房で「総大将としての裁量権」を採用の売りにしているのも、現場を任せたら口を出さないようにしているのも、元をたどればここに行き着きます。順番を守れない人間に、人を任せる資格はないと思っています。
この判断に、妻は反対しませんでした。「むしろ良かった」とだけ言われました。そのやり取りは、別のページに書いています。